資料について(2)
二つ目の資料の紹介です。
メインで使用した資料の「性神の謎」はこちら で紹介しています。
サブとして使用したのは、時中庵主人(渡邊泰秀)氏による「下野の道祖神」(教育出版)です。
タイトルが道祖神となっていますが一部を除いて文字碑などは扱っておらず、実質は性神の本と言えます。
この資料については図書館を利用し、複写範囲の限定というしばりがあるので何度かに分けて必要な部分だけコピーさせてもらいました。
「性神の謎」が1985年(昭和60年)の発行に対し、「下野の道祖神」は1967年(昭和42年)の発行ですので、さらに20年ほど古い情報となりますし、性神の収録数も「性神の謎」より少ないのですが、一部については、より詳しく現地の様子が描かれていたり、「性神の謎」には記述されていなかった性神も掲載されています。
以下、収録されている性神(目次タイトルをそのまま引用)を列挙し、既出エントリーの性神の場合はリンクを付加します。
1.奥日光の金精明神
日光市湯元 金精峠の金精神社 として未訪問ながらエントリー済です。
2.滝の尾の子種石
日光市山内 滝尾神社 安産子種石 としてエントリー済です。
3.産の宮と陰陽石
日光市山内 産の宮 陰陽石 としてエントリー済です。
4.下川原の稲荷道祖
「性神の謎」には未掲載の性神です。
5.松原町の金精様
日光市松原町 金精神 としてエントリー済です。
6.松原町の天王様
日光市松原町 八坂神社 弁財天 としてエントリー済です。
7.野口の道陸神(どうろくじん)
日光市野口 薬師堂境内 金精神 としてエントリー済です。
8.高徳の道六神
日光市高徳 赤まら黒まら としてエントリー済です。
9.川治温泉の姫の宮
日光市藤原 姫宮 として未発見ながらエントリー済です。
・鬼怒川が男鹿川へ合流しようとするところの右岸
・共同浴場入口の少し手前の路傍にある根回り1メートルほどの榎
との記述ですのでレポートした場所付近である事は間違いないと思われますが、やはり消滅してしまったのかもしれません。
掲載された写真にはハチマキ石も写っています。
10.日蔭の道陸神
「性神の謎」には未掲載の性神です。
双体道祖神です。
11.石那田の金精様
宇都宮市石那田 金精大明神 としてエントリー済です。
12.大網入口の道祖神
宇都宮市徳次郎町上町 道祖神 としてエントリー済です。
13.戸祭歩道の道六神
宇都宮市中戸祭町 金精神 としてエントリー済です。
14.曲師町の道陸神
宇都宮市曲師町 琴平神社 道陸神 としてエントリー済です。
15.西川田の安産稲荷
宇都宮市兵庫塚町 安産稲荷神社 としてエントリー済です。
16.上砥上の道六神
宇都宮市砥上町 屋敷神 として未発見ながらエントリー済ですが、
どうも「性神の謎」とは場所の記述が少し違っているようにも思えます。
推定しているだけなので見直しが必要に思われます。
17.下鶴田の道六神
宇都宮市鶴田町 どうろく神 としてエントリー済です。
18.駒生の金精大明神
宇都宮市駒生町 湯殿山神社 金勢大明神 としてエントリー済です。
掲載の写真を見ると湯殿山神社の境内の様子がだいぶ違って見えます。
19.倉掛峠の道祖尊神
宇都宮市新里町 倉掛峠の道祖尊神 としてエントリー済です。
20.上平出の金勢明神
宇都宮市平出町 平出雷電神社内金勢神社 としてエントリー済です。
21.西芦沼の道陸神
宇都宮市芦沼町 八龍神社 としてエントリー済です。
22.一本木の道六神
宇都宮市冬室町一本木 道祖神 としてエントリー済です。
23.上伊佐野の道祖神
かつては存在したようですが、出版時には既に文字碑のみになっていたようです。
24.下伊佐野の金精神
矢板市上伊佐野 金精神社 としてエントリー済です。
25.福渡温泉の子抱石
那須塩原市塩原福渡 子持ちの湯 子抱き石 として未訪問ながらエントリー済です。
26.岩の湯温泉根石(こんせき)様
那須塩原市福渡 岩の湯 子宝明神 として未訪問ながらエントリー済です。
27.黒羽のチンコ明神
大田原市前田 鎮国社 男根像 としてエントリー済です。
28.武茂川(むもがわ)の御前岩
那珂川町大山田下郷 御前岩 としてエントリー済です。
29.宝積寺の石神様
高根沢町宝積寺石神 石神 としてエントリー済です。
30.薬師寺の道祖八幡
下野市薬師寺 薬師寺八幡宮 金精様 としてエントリー済です。
31.益子の道祖神
益子町 正宗寺 道祖神 として未訪問ながらエントリー済です。
32.T邸の道祖大神
「性神の謎」には未掲載の性神です。
場所は邸内のようです。
*公開にあたり姓は伏せました。
33.小井戸の道六神
地名は小井戸となっていますが、記述内容からすると、茂木町上後郷 上後郷 道陸神 のエントリーと同一のものと思われます。
34.馬門の道祖神
茂木町馬門登谷 道祖神 として「消滅?」のカテゴリーでエントリー済です。
35.下栃窪の金勢明神
鹿沼市栃窪 金勢神 として未発見ながらエントリー済です。
36.飯岡峠の道陸神
鹿沼市千渡 千渡山の道祖神 として未発見ながらエントリー済です。
37.下日向の道祖神
場所が判然としないのですが、内容からすると鹿沼市村井町 酒野谷道祖神 でエントリーした性神の、元々あった場所についての記述の可能性があります。
保留としておきます。
38.村井の女躰(じょたい)権現
「性神の謎」には未掲載の性神です。
鹿沼市磯町 村井の女躰権現 としてエントリーしましたが、根本的な疑問が湧いてしましました。
39.発光路の道祖神
鹿沼市上粕尾半縄 双体道祖神 として
未訪問ながらエントリー中に地名だけ記述しています。
40.足尾の道陸神
かつて存在したようで、出版時には道陸神という神社があるだけで、性神の写真は掲載されていません。
41.鑁阿寺の金勢明神
出版時に既に御神体は非公開となっていたようです。
「性神の謎」には未掲載の性神です。
現在もやはり非公開なのでしょうか。
42.五十部(よべ)の水使様
足利市五十部町 水使神社 としてエントリー済です。
43.板倉神社の民俗資料
足利市板倉町 板倉神社 石棒 としてエントリー済です。
主に位置の確定に使用し、内容については読み込んでいないので、補足するに値する情報は各エントリー加筆していきたいと考えています。
また「性神の謎」に未掲載のものについては調査したいと思いますが「性神の謎」でもオミットされた性神がはたして現存するものなのか、という気もします。
しかしながら疑問に感じるのは「性神の謎」の巻末に記されている主な参考文献に、これだけまとまっている内容の「下野の道祖神」が挙げられていないことです。
ですので、こちらが勝手にオミットされたと判断するのは早計で、やはり要調査という事なのかもしれません。
紹介というより、自分の為のまとめのようになってしまいました。


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