岩舟町 静和稲荷明神社 旧石宮
数年前に購入した「性神の謎」 をきっかけに、栃木県内の性神探索を始めたわけなのですが、入手当時、検索してみるとweb上にはいくつかの県内の性神のレポートがありましたが「性神の謎」記載の性神の多くは情報が皆無といってよい状態でした。
それでも必ずと言っていいほどヒットするのが日本性神研究所 の栃木県性神リスト でした。
リストを仔細に見て行くと、当ブログの性神探索の情報元になっている三つの資料 にも掲載されていない性神がいくつかあります。
そのうちのひとつ。リストでは
>静和稲荷明神社旧石宮
とあり、所在地は不明となっています。
当エントリーのタイトルはこのリストの名称に従いました。
稲荷神社の鳥居。
場所は、例弊使街道、栃木県道57号線(旧国道50号線)の和泉交差点の西、群馬銀行岩舟支店の横の路地を南に入った突き当りです。
訪問したのは数年前の日差しの強い冬の日でした。
鳥居から入って右の一段高い位置に社殿があります。
梁には蛇(?)のような模様が彫ってあります。
境内には石製の祠がいくつかあります。
社殿右手の祠の一つに妙なレリーフを発見。
もう少し寄ってみます。どうも男根状のデザインに見えます。
角度を変えて背後斜めから。
大田原の温泉神社 で線刻された男根は見ましたが浮き彫りは初めてです。
たいていの双体道祖神は浮き彫りですから、表現方法のジャンルとしてはそちらに含まれるのでしょう。
また他の栃木県内の性神においては、あくまでも男根が主で陰嚢表現は皆無、ないしは睾丸の象徴として単なる丸石が置いてあるだけの添え物のような表現であったのですが、
このレリーフは全体に対し陰嚢が強調されたバランスに見えます。
男根レリーフの反対側を観察します。
強い日差しの影で見にくいので明るく補正しましたが、まだわかりにくいので文章で説明すると、右サイド同様に浮き彫りではあるのですが、左サイドはやや縦長の逆三角形が彫ってあります。
これが何を意味するのかはよくわかりません。
陰陽として左右で対になっていると仮定し、逆三角形が女性属性のシンボリックな表現であるとするなら、例えば、川治温泉のおなで石 のリアル志向や湯西川温泉の夫婦石 の単なる溝のような(といってもこちら人為的なものではなく自然石の感じがかなり強いですが)接写的な性器表現ではなく、ズームバックした、つまりもう少し視点を引いた位置からの「陰部」を表わしているのかもしれません。
しかし現場での観察時には、左サイドのレリーフに性的な意味合いを感じる事は全く無く、今こうして画像を見つつ文章を書いていて思いついた「陰部」説なのですが、神社における逆三角形に何か特別な意味があるのでしょうか。
例によって撮影したら気が済んでそそくさ撤収モードでしたので再訪問してじっくり観察し直したいところです。
レリーフのある祠の隣には注連縄が巻いてある岩があります。
この稲荷神社の名称については額に稲荷神社とあるだけなので、栃木県性神リストの所在地不明の静和稲荷明神社なのかどうかはっきりしません。
この稲荷神社の周辺、半径5キロ以内ぐらいにいくつかある稲荷神社をまわって性神に関係ありそうなものが無いか探してみましたが見つかりませんでしたので、静和稲荷明神社はここの可能性が濃厚なのですが、確証はないので「暫定」静和稲荷明神社ということにしておきます。
現地マップ
駐車場はありません。











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